有価証券報告書をご覧になったことはありますか?企業の管理部門でお勤めの方は「有報(ゆうほう)」としてなじみがあるかもしれませんが、普段は余り目にする機会がないかもしれません。かく言う私も中小企業診断士の資格を勉強するまでは、ほとんど読んだことはありませんでした。

有価証券報告書とは、金融商品取引法に基づき、上場会社など有価証券を発行している会社が、毎事業年度終了後3月以内に会社の業績など重要な事項を記載して開示した書類です。会社が事業年度ごとに行った事業活動を総括した報告書となりますので、非常に幅広く、経営指標から沿革、事業の状況、どんな株主がいるのか、どんな役員がいるのかといったさまざまな情報が盛り込まれています。その会社の現状を把握するうえで、とても貴重な情報源となるのです。

ところで、その有価証券報告書は、どうすれば手に取って読むことができるのでしょうか。入手方法としては、その会社のホームページのIR情報のページから入手できますし、金融庁のEDINET(エディネット)というサイトの書類検索からも入手することができます。

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有価証券報告書にはどんな内容が書かれているのか?

有価証券報告書には、一体どのような内容が記載されているのでしょうか?構成としては、一部と二部構成になっているのですが、内容の中心は一部に記載されています。多くの企業は、

  • ①企業の概況(主要な経営指標の推移、沿革、事業の内容など)、
  • ②事業の状況(業績等の概要、生産、受注及び販売の状況、対処すべき課題、事業等のリスクなど)、
  • ③設備の状況(設備投資等の概要など)、
  • ④提出会社の状況(株式等の状況、自己株式の取得等の状況、配当政策、株価の推移など)、
  • ⑤経理の状況(財務諸表等)、
  • ⑥提出会社の株式事務の概要、⑦提出会社の参考情報という流れに沿って報告書を作成しています。

 

有価証券報告書の活用法について

それでは顧客管理や営業支援の視点から有価証券報告書の活用法をお伝えしたいと思います。まず、自社に関わる様々な業界や企業の研究に活用することができます。企業の概況にある沿革は、企業の歩んできた歴史が書かれ、どのような背景を持って発展してきたかを理解できます。また事業内容を見てみると、この企業がこんな事業を展開しているのか、と驚くこともあります。そして主要な経営指標からは業績推移に加え利益や資本の推移が確認できます。最近、重要指標として注目されているROE(自己資本利益率:当期純利益を自己資本で除したもので、株主の投資資金が効率よく使われて、採算がとれているかどうかをみる指標)なども記載されています。経営指標をみることで定量的に企業の状況を把握できますし、また同業同士で比較してみると、類似点や相違点などに発見や気づきを得ることができます。

そして、営業活動の情報収集としての活用も考えられます。まず事業の状況からは、業績状況を確認できます。例えば、どの事業がどれくらい売り上げを上げていて、逆にどの事業が売り上げを下げているのか見ることができますし、経営にどんな課題があるのかなども把握できます。そして今後の企業活動を考える上で、研究開発活動はとても参考になります。どの分野の研究開発が活発であるかをみてみると、企業の将来の方向性を想像することができます。また、設備の状況からも、企業がどの事業の設備投資に力を注いでいるかを見ることで、その事業を成長させていくという企業の意思を読み取ることができると思います。

有価証券報告書を読んでみると、営業活動や提案活動を展開するうえで、役立つヒントやチャンスをみつけることができます。そして、その情報を「ウランバ!!」とともに活用することで、さらに営業活動に大きく役立たせる事ができるのです。

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執筆者:取材の学校 ライター 中小企業診断士 岩本英二

中小企業診断士 

印刷会社にて営業を担当したのち、企画制作部門にて情報誌やセールス・プロモーションの企画・制作のディレクターとして業務に携わる。さらに自社の製品やサービス販売のため、BtoBマーケティングに取り組み、現在は経営企画に従事している。中小企業診断士、AFP(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)